黄ニキビにオロナインは潰した後も効果なし!悪化前に正しい対処を

黄ニキビにオロナインは潰した後も効果なし!悪化前に正しい対処を

黄ニキビの治療に、家庭の常備薬「オロナイン」は本当に効果的なのでしょうか?痛くて気になる黄ニキビについて、正しい治療方法の全貌を大公開。絶対にやってはならない間違った知識と、おすすめしたい治療薬について見ていきましょう。

黄ニキビとオロナインの相性は?

昔から家庭の常備薬として愛されてきた「オロナイン軟膏」。パッケージの裏には、しっかりと「にきび」や「吹き出物」の治療に効果があると書かれています。

しかし、ニキビが悪化してできる黄ニキビにも、オロナインは使えるのでしょうか。殺菌効果があるらしいからと黄ニキビにも「オロナインは使える」という噂もあれば、「悪いから使わない方がいい」という声も。果たしてどちらが正解なのでしょうか

オロナインで黄ニキビ悪化は本当?

家にオロナインが常備されているのなら、ニキビやニキビ跡の治療にも使えると嬉しいですよね。しかし、間違ったオロナインの使い方で、黄ニキビを悪化させてしまうことすらあります。

黄ニキビを治すのに必要な成分を知ろう

やみくもにオロナインなどの薬を利用するだけではなく、治療のために本当に必要な成分を知っておきましょう。

ニキビの最終段階の黄ニキビには効果がない

オロナインは炎症を抑える塗り薬です。つまり、既に炎症・化膿してしまった黄色ニキビには、思うような効果を発揮しません。

どうしても薬を使いたいのなら、邪魔な菌を抑えて皮膚のターンオーバーを整える抗生物質をつかいましょう。黄ニキビの悪化を防ぐことで、紫ニキビへの進行を抑える効果が期待できます。

そもそも黄ニキビの状態って?

黄ニキビは「ニキビの最終段階」ともいわれる状態です。黄色い膿が皮膚の内側に溜まり痛みを感じます。黄ニキビの黄色い膿は、アクネ菌と白血球が戦ったあとの残骸です。

頬、髪の毛の生え際、顎(あご)の周りにできる、大人ニキビの一つです。目で見て膿が確認できるので、とても気になるニキビと言えます。

薬は悪化を防ぐことが目的

一般的なニキビに使われる薬は、皮膚の炎症による悪化を防ぐ効果があります。そのため、「ニキビの最終段階」ともいえる黄ニキビでは、一般のニキビ治療薬では効き目を感じられないことが多いでしょう。

自然治癒を待つのが一番

膿が溜まった黄ニキビは、自然に膿が出るのを待つしかありません。むやみやたらに手で薬を塗るよりも、肌を清潔にして自然治癒を待つことこそが効果的です。

黄ニキビを治すのに必要な成分

黄ニキビを直すためには、抗炎症成分の入っているお薬を使うようにしましょう。また、肌が弱っている状態なので、添加物を含まない低刺激なお薬を選ぶことが好ましいです。

厚生労働省が​2015年にニキビ治療の標準成分のガイドラインを訂正しました。ガイドラインには、「過酸化ベンゾイル(BPO)」が効果的な成分であり、世界的に利用されていると定められています。​

オロナインの成分から見る特徴

長い間家庭の常備薬として愛され続けている「オロナイン」に含まれているのは、このような有効成分と添加物です。

◎ 有効成分(1g中)
クロルヘキシジングルコン酸塩液(20%):10mg
◎ 添加物
ラウロマクロゴール ポリソルベート80 硫酸Al/K マクロゴール グリセリン オリブ油 ステアリルアルコール サラシミツロウ ワセリン 自己乳化型ステアリン酸グリセリル 香料 精製水

アクネ菌の殺菌効果(クロルヘキシジングルコン酸塩)

オロナインの有効成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩液」です。クロルヘキシジングルコン酸塩液は、黄色ブドウ球菌を殺菌し肌のトラブルを治療することができるとされます。

また、クロルヘキシジングルコン酸塩液には、多くのニキビの原因となるアクネ菌、背中ニキビ・おでこの皮膚トラブルの原因となるマラセチア菌の殺菌効果も。

しかし、必要なアクネ菌まで殺してしまう可能性もあり、使い方には注意が必要です。

はるこ先生
オロナインの主な効果は殺菌と保湿。
同じニキビでも症状によって、効果的な場合とそうではないことがあることを覚えておいて。

オロナイン

「オロナイン絆創膏」は意味がない理由

オロナインと絆創膏を使った、「オロナイン絆創膏」は”ニキビ治療に効果がある”と言われてきました。

「オロナイン絆創膏」のやり方は、一般的な絆創膏にオロナインを塗ってニキビができている部分に貼る、というだけの方法です。誰でも手軽にできそうなニキビ治療法ですが、膿が溜まった黄ニキビは治療効果がないどころか、悪化させてしまう可能性があります。

蒸れによる黄ニキビ改善の妨げ

ニキビの菌であるアクネ菌は、酸素が薄く、湿気が多い場所を好み増殖します。特に黄ニキビは、蒸れが原因で悪化したり、再発する可能性が出てきます。

ワセリンなどの保湿成分を配合しているオロナイン軟膏に、絆創膏を貼ってパックをしてしまうと、ニキビの周りの皮膚が蒸らされてしまいます。一度良くなった黄ニキビの改善を妨げることもあるので、オロナイン絆創膏は絶対に使ってはいけません。

オロナインに有効成分はない

オロナインには殺菌作用があります。殺菌作用があるオロナインなので、「なんだかんだ言っても、オロナイン絆創膏に効果があるのじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、膿が溜まった黄ニキビに関しては、オロナインの殺菌作用の効果は意味がありません

オロナインの殺菌効果は、傷の化膿予防などには有効ではあるものの、黄ニキビに効果があるというとイマイチ。むしろ、黄ニキビができている皮膚は、肌のターンオーバーが乱れているので、デリケートで肌荒れを起こしやすいのです。オロナインを塗ることで、逆にかぶれや、皮膚のかゆみを感じる方もいるくらいです。

消毒効果を期待したいのであれば、先にお伝えした通りにオロナインよりも抗生物質を含む薬を使ったほうが効果的とされています。抗生物質配合の塗り薬(化膿止め)で、黄ニキビの治療をしましょう。

はるこ先生
「オロナイン絆創膏」は、黄ニキビにも、潰れた黄ニキビにも、効果がないから注意をしてください。

使うならこの薬!抗生物質配合の薬2選

繰り返しお伝えしているように、黄ニキビには抗生物質を配合している薬を選ばなければ、治療効果は発揮できないでしょう。

抗生物質ってそもそも何?

抗生物質は、細菌感染症の治療をする薬のことです。

抗生物質は、微生物が産みだす成分により、ほかの微生物や生体細胞の機能を抑える効果を発揮します。ペニシリン、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗がん剤が、代表的な抗生物質。

黄ニキビはアクネ菌による細菌感染症ですので、抗生物質による治療が最も効果的とされています。

具体的にどのような薬がよいのかご紹介していきましょう。

テラ・コートリル

テラ・コートリルは、抗炎症作用と抗菌作用に優れている薬です。元々は皮膚科で取り扱われていましたが、薬局で購入できます。

商品名メーカー分類希望小売価格内容量
 テラ・コートリル®軟膏 ジョンソン・エンド・ジョンソン指定第2類医薬品¥1,000(税抜) 6g 

化膿を伴う皮膚の炎症の治療に効果を発揮します。ニキビ以外でもあせも、かぶれ、湿疹、皮膚炎、しもやけ、じんましん、虫さされなどで、肌が荒れたときに利用できるでしょう。

成分と特長

【成分・分量】(1g中) 成分 分量 オキシテトラサイクリン塩酸塩 30mg(力価) ヒドロコルチゾン 10mg ※添加物として白色ワセリン、流動パラフィンを含有します。 

抗生物質の「オキシテトラサイクリン塩酸塩」は、抗菌・抗炎症作用が高く、傷ついた皮膚の状態を整えてくれるのに役立ちます。また、有効成分の「ヒドロコルチゾン(副腎皮質ステロイド)」は、化膿をともなう黄ニキビの治療に効果的とされています。

テラ・コートリルを使うことで、大体の黄ニキビは良くなるとも言われています。1日数回適量を塗り、2~3日もすれば、ずいぶん綺麗になっていきます。素早く皮膚を修復するので、凹凸になったニキビ跡が残りにくくなります。

ただし、ステロイド(ヒドロコルチゾン)を配合している薬ですので、長期の利用はおすすめできません。かぶれ、皮膚萎縮といった副作用が出ることがあるので、良くなってもならなくても、5~6日程度で使用を中止しましょう。

テラ・コートリル

ゲンタシン軟膏

ゲンタシン軟膏は、殺菌作用に優れていて皮膚感染症の治療に処方されます。ニキビの治療に効果的とされる薬ですが、一般的な薬局での取り扱いはありません

市販で購入できるものではなく、皮膚科でお医者さんの処方箋をもらってから買える薬です。とても効果的とされるので「欲しい」という場合には、まずは皮膚科を受診して処方してもらいましょう。

ゲンタシン軟膏0.1% 1g中の含有量
有効成分 日局ゲンタマイシン硫酸塩 1mg(力価)
添加物 パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸プロピル,流動パラフィン,白色ワセリン

主成分の「ゲンタマイシン硫酸塩」は、アミノグリコシド系の抗生物質です。細菌が増える過程で、タンパク質と合成することを阻止します。

1日数回患部に塗ることで傷口の化膿を防ぎ、繰り返す黄ニキビの治療をします。だいたい数日で黄ニキビの状態が安定し、皮膚の表面が綺麗になるのを実感できるようです。また、ステロイドを配合していないので、比較的安心して使える薬です。

ただし、白ニキビ、黒ニキビの治療効果はほとんどないとされています。効果があるのは、黄ニキビと赤ニキビと言われているため、間違って使わないように気をつけましょう。

また、アミノグリコシド系の抗生物質の副作用として、アレルギー症状(腫れ・痒みなど)、腎障害、難聴があります。もし、何か異変を感じたらすぐに使用を中止しましょう。

ゲンタシン軟膏

間違えて潰した後もオロナインはNG!正しい対処法

 黄ニキビが潰れたときも、オロナインを使うのはやめてください。

黄ニキビを潰すのがダメな理由は?

ずばり、大きなニキビ跡ができてしまう可能性が高いからです。

黄ニキビができた後の肌は、皮膚組織に大きなダメージが蓄積されています。このダメージを受けた肌にできたニキビを潰すことで、表皮だけではなく真皮にもダメージを進行させてしまいます。
潰す=傷口を広げるということとなり、傷の完治に余計な時間をかけ、ニキビ跡を大きくしてしまいます

「黄ニキビを潰せば傷が目立たなくなる」というのは、本当に最初の内だけです。膨らんでいる膿が出れば、一瞬傷が小さくなりますが、後々色素沈着やクレーターができる可能性が大きいとされているのです。

はるこ先生
膿が気になる黄ニキビですが、絶対に潰してはいけませんよ!

肌の深部まで炎症が生じている黄ニキビに対して、むやみやたらに「自己流のケア」をすることはおすすめしません。黄ニキビは触らず、潰さず、自然治癒を待ちましょう

清潔にする

黄ニキビが潰れた後は、皮膚に傷ができています。皮膚の自然治癒を待つ間にとても大切なのが、肌を清潔に保つということです。

自分の手を洗う

黄ニキビのケアで忘れてしまいがちなのが、手の洗浄です。うっかり触ってしまったときに、手に雑菌が溜まっていると、ニキビが悪化したり、改善を妨げてしまうことがあります。 

黄ニキビのケアをする前はもちろん、それ以外の時でも、手は常に清潔な状態に保っておきましょう。

黄ニキビの膿や血を拭く

黄ニキビが潰れたときは、清潔なガーゼや布を使って膿や血を拭くようにしましょう。無理に膿を押し出そうとするのはよくありません。丁寧に優しく扱うのが、ポイントです。

水で黄ニキビを洗う

黄ニキビは、患部に負担をかけないように、丁寧に水で洗い流すようにします。

1日に何度も洗顔をするのは、逆に必要な皮脂まで洗い流して、バリア機能の低下を招くのでおすすめできません。石鹸を使って洗うのは、朝と夜の1日2回程度にして、それ以外は水で丁寧に汚れを拭うようにします。

湿潤療法を行う

湿潤療法(しつじゅんりょうほう)とは、モイストヒーリング(うるおい療法)ともいわれる治療法です。「消毒をせず」「乾燥させず」「水道水で清潔にする」という3大原則を基に、患部の再生を促します。

黄ニキビがつぶれた後には、傷の治りを早めて、凹凸を極力残さない「湿潤療法」がおすすめです。ただし、湿潤療法にもオロナインは必要ありません。

なぜなら、オロナインを使った治療法は、皮膚の刺激となり、先にご説明のようにオロナイン絆創膏などはアクネ菌の再繁殖を促すこともあるからです。

家庭でできる湿潤療法

  1. 患部を清潔にする
  2. 必要であれば膿や血を拭う
  3. 患部に白色ワワセリンを塗る
  4. キズパワーパッドを貼る

湿潤療法のメリット 

  • 色素沈着を防ぐことができる
  • 凹凸ができにくくなる
はるこ先生
潰れた黄ニキビには「湿潤療法」がおすすめですが、異変が出たら直ちに中止して乾燥療法に切り替えた方がいいわ。

もし、膿が溜まり黄ニキビが再発したり、痒みや赤みがでるようなことがあれば、湿潤療法が肌に合っていないということです。その場合は、乾燥させた方が傷の治りが良くなります。

黄ニキビは何日を目安に治る?

完治まで最低でも2週間~1ヶ月かかります。

悪化した黄ニキビは、腫れがおさまるまでに2週間程度かかることがあります。ただし、途中でつぶしたりして状態が悪いと、痕が残りきれいになるまで1ヶ月以上の時間が必要になることもでしょう。

はるこ先生
黄ニキビは、できるだけ早い段階で治療をするのがベター。できることなら1日でも早く皮膚科へ行くことをおすすめします。

一般の皮膚科や美容皮膚科での治療ができるので、気になる方は受診してみるといいでしょう。

黄ニキビはむやみに薬を使う必要なし

家庭の常備薬として置いてあることが多いオロナインですが、黄ニキビや潰れた黄ニキビの治療には、あまりいい効果を発揮しません。それどころか、黄ニキビの状態を悪くし、治りを遅くすることすらあります。​

ニキビの中でも症状が重く、ニキビ跡が残りやすい黄ニキビ。膿が溜まっているのが気になりますが、無理に潰すのはやめてください。

ニキビの最終段階である黄ニキビは、自然治癒を待つのが一番です。そのため、黄ニキビを治すために余計な薬を使う必要はありません。患部を清潔にしてあげることこそが、最も大切です。しかし、なかなか治らないなど気になる時は皮膚科の受診も考慮してくださいね。