目次
- 粉をふいた汚い肌、どうしてこんなに乾燥するの?
- 乾燥した肌の状態
- 男性にも多いインナードライ肌とは
- 肌が乾燥する原因
- 肌の乾燥を防止する方法
- 乾燥肌のかゆみ対策
- 乾燥におすすめプラセンタサプリ3選
- 肌の乾燥はほおって置くと悪化する、早めの対処が◎
粉をふいた汚い肌、どうしてこんなに乾燥するの?

肌に関する悩みで、必ず上位に入る「乾燥」。艶のない肌は、見た目もガサついた印象に映ってしまいます。進行するとピリリとした痛みが走ったり、赤く湿疹ができてしまうことも。表面がカサつくとシワや、化粧ノリも気になります。そのため洗顔法を工夫してみたり、化粧水をしっとりタイプにするなど、気がつくと年中、お肌を乾燥させないように頑張ってしまいますよね。
実は間違ったスキンケアや習慣が、より乾燥をまねく原因になっているのかもしれません。私はオイリー肌だから関係ない、という方も内側はカラカラになっている可能性が!一方で、充分気をつけているはずなのにカサつく、というあなたももう一度、乾燥してしまうお肌のメカニズムをおさらいしてみましょう。
そして、正しい保湿の方法をマスターしてしまいましょう。
私、編集長の水野春子が全面バックアップいたします。ぷるっと弾力のあるもち肌を、周りの誰よりも先に手に入れてしまうかも。
乾燥した肌の状態
肌が乾燥するパターンとして、
- 年中、表面がカサついて肌荒れがある
- 秋~冬だけカサつきが目立つ
- ある特定の行動をするとカサつく(お酒を飲んだ次の日、日焼けした後)
など、さまざまな状況のうちに見受けられます。なぜそうなってしまうのか原因をもっと奥深く探る前に、まずは「乾燥している」という肌はどんな状態なのか、調べていきましょう。





皮脂の減少
肌のうるおいを保つためには、表皮、真皮両方にある水分と油分の存在が大きいです。しかし、水はご存知のとおり、どんどん蒸発してしまうもの。表皮、いわゆる肌の表面に出てくる皮脂はフタをする要領で、水分を閉じ込めるには大切なようですね。ということは、やはり皮脂が少ないと乾燥につながってしまいやすいことが分かります。
皮脂とは | 真皮の皮脂腺から出てくる皮脂成分 |
その成分は | ワックスエステル、他トリグリセリドという中性脂肪など |
役割は |
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逆に、あまりに皮脂が出すぎるのもよくありません。それをエサにして増殖するアクネ菌が活発になり、ニキビの原因にもなります。
そして、皮脂は肌の水分蒸発を抑える最後の関門。最初じゃなくて?と思いますが、実はもっとその奥にある組織のほうが肌の保湿には重要です。皮脂は全体の約2~3%ほどという保湿効果。それでも角質層と呼ばれる、表皮のうちでも外側部分の組織に加わるダメージを軽減してくれます。
天然保湿因子の減少
肌の角層には、自ら水分をキープしようとするNMFという天然保湿因子があります。Natural Moisturizing Factor、「ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター」というのが正式名称。それがターンオーバーの過程で減ってしまうと、肌は乾燥しやすくなるのだそう。
NMFとは? | 角質細胞の間に分散して存在する水溶性の成分。もともとは肌の深層から産出され、中層でもっとも量が増える |
その成分は? | アミノ酸(全体の40%)、尿素、ミネラル、PCA(ピロリドンカルボン酸)など約20種類ほどで構成 |
役割は? | 水になじみやすい性質のため、水分を保持する |
角質層の下には顆粒層、さらに有棘層(ゆうきょくそう)があります。有棘層にはプロフィラグリンというたんぱく質が存在していますが、ターンオーバーにより角質層まで上がってくる頃には、今度はフィラグリンに姿を変えます。このフィラグリンはNMF(天然保湿因子)の元になるもの。プロテアーゼという酵素によって遊離アミノ酸に分解、また生成されることで、NMFとして機能することが分かっています。
せっかく人間の肌に備わっている保湿成分ですが、乾燥などでバリア機能がくずれると流出しやすいという特徴があるのだそう。それでも、角層にある成分のうちで17~18%の水分を保持しています。
セラミドなど角質細胞間脂質の減少
角質層の中でも一番水分キープ力が高い、「角質細胞間脂質」。もともと、角質層は20層ほど細胞がレンガのように積み重なっていますが、隙間をボンドのように埋めている物がそれにあたります。そのなかでも80%以上の割合を占めるのは「セラミド」。加齢や間違ったケア方法で少なくなってしまうと、肌の保湿力も下がってしまうことに。
角質細胞間脂質の内訳 |
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役割は? |
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角質細胞間脂質は、脂質というだけあって水とは混ざらないイメージがあります。ところが、セラミドは水と結合する特徴があるそう。そのため、例えば湿度が0%の場にいても肌から水分を蒸発させません。ただし、これはセラミドが正常に作られて、きちんと働いている場合。バリア機能が弱まると脂質成分も少なくなり、水分も抜けていってしまいます。
乾燥が進むと肌はどうなる?
油分や水分が少なくなった肌は、外からの刺激に対して無防備な状態。肌は外部の異物などから自らを守ろうとしますから、角質を多く作ろうとします。すると、細胞が未熟なままでも表面に出てきてしまうことに。どんどん、肌の表面が厚くなってきてしまうんですね。やがて、
- ゴワゴワとした手触り
- 結合しきれず浮き上がってきた角質細胞のせいで、粉をふいたように見える
といった乾燥肌の症状が始まります。
乾燥肌とアトピーの関係は?
アトピーになる原因はまだはっきりとは分かっていません。ただし、遺伝性のものや、食事などのアレルギー、ストレスを感じた時に多く出やすいという説はあるようですね。
肌に関して言えば間違いなく、肌が乾燥する、という症状が出ます。実際、アトピー性皮膚炎を患う方は、肌のセラミド量が通常よりも1/3しかないのだそう。バリア機能に隙間が生じ、アレルギーの原因となるアレルゲンも侵入しやすくなります。
治療法としては、炎症を抑えるためのステロイド剤、タクロリムス軟膏などの外用薬を用いられることが通常です。
最近では子供の頃だけではなく、大人になってからもアトピーが発生してしまう人も多いとか。
乾燥で敏感に→かゆみ・湿疹を伴う
脂分、水分が肌の表面から失われていくと角質は乾いていきます。やがて表面はカサカサになり、粉をふくだけでなくヒビなどが入ることも。この、うるおいが失われ、かゆみなどが生じる肌の症状を皮脂欠乏症(乾皮症)といいます。
皮脂欠乏症 どうして起こる? |
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特徴は? |
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この不快な症状が起きる原因は、角質の隙間があいて、外部からの異物が皮膚の奥まで入りやすくなってしまうことから。普段は特に感じなかった成分(シャンプーや洋服の裏地など化学物質、繊維の物)に過敏に反応し、かゆくなったり、しみたりしやすいようですね。
まだ症状が軽ければ熱いお湯にさらさない、化学繊維の物を肌に当てないなど対処法がありますが、悪化した場合は皮膚科にかかる必要があります。
男性にも多いインナードライ肌とは




肌の状態
乾燥で悩む肌には油分が足りない、それではオイリー肌はどうでしょう。カサつくよりは、ちょっとべたついているほうが良いのかな?というと、それも考えてしまいますよね。何より、油分が充分なようでも、その奥にはまた乾燥が隠れているかもしれません。
肌は、
この、乾燥している分をカバーしようと皮脂をたくさん出している肌のことを「インナードライスキン」といいます。
一見、オイリー肌と勘違いしそうですが、内部の保湿能力は低下中。セラミドなどの角質細胞間脂質の密度がうすいため、ハリがなかったり、細かいシワなどもできやすくなります。
乾燥肌が皮脂過剰になる理由
インナードライスキンになりやすいのは、肌の乾燥はもちろんのこと、
- もともと肌の水分量が少ない男性に多い
- 混合肌の人に多い
という特徴があります。
男性はもともと、女性にくらべて皮脂分泌が3倍ほども活発です。そのため、洗顔などで洗い流してもさっぱり感を持続したいと、化粧水をつけずにそのままという方が多いよう。
角質層の程よい油分まで奪われるとバリア機能も弱くなっていきます。ついには、逆に皮脂を出すことで肌を守ろうとして表面はベタつくことに。
また、男女共年齢を重ねると、肌の水分保持能力はじょじょに低下します。ホルモン分泌の変化によっても、皮脂分泌の場所、量は変わってくるのですね。それなのに10代~20代前半の時と同じ化粧水を使っているという方は要注意で、肌のうるおいが足りていない=内側から乾燥、という図式ができあがってしまいやすいそう。
こんな肌はドライスキンかも?~チェックが多いほどご注意を
- 洗顔すると肌が突っぱる
- 毛穴が開きぎみ
- 洗顔してさっぱりしたはずなのに、どんどんベタついてくる
- そもそもさっぱりタイプの化粧水、乳液しか使わない
- 肌にハリがない
- 細かいシワが多い
- ニキビができやすい
やっかいなドライスキン。~解消するには?
インナードライスキンは、皮脂量は足りているけれど油分、水分が足りないというアンバランスな肌の状態です。ベタつくのが気になるかもしれませんが、最初はとにかく「うるおす」ということを重点的にしましょう。
- 刺激の強い、よく落ちるというような名目の洗顔料で顔を洗いすぎない
- 化粧水、美容液でたっぷり保湿
- 肌が乾燥しやすい冬はさらに保湿する
などケア方法を念入りにしてみましょう。また男性も女性用の化粧水を使って問題はありません。保湿をしてお肌の再生機能が整ってくると、皮脂が活発になる以前にしっとりとうるおってくるようになるでしょう。
肌が乾燥する原因
キメがそろった、しっとり美しい肌を年中キープできるのが理想です。しかし私たち日本人の肌は表皮が薄く、乾燥しやすいもの。肌のコンディションを常に保つのはなかなか難しいところです。さらにそのように不安定になりがちなのは、常にさっぱりと清潔にしておきたいという意識の高さが逆に影響しているともいわれます。
保湿の大切さが分かりかけたところで、まずは肌が乾燥してしまう原因のほうを先に特定しておきましょう。土台をしっかりと組み上げておくことで、その後にお手入れでグンと美肌に近づけそうです。
間違ったスキンケア
じっくりと手をかけているはずなのに、肌がカサつく・・・という事態におちいっている方は以下、スキンケア方法をチェックしてみましょう。
(その⒈)メイククレンジングは念入りにしている
メイクの洗い残しはニキビの原因になったり、肌のターンオーバーのさまたげになるなど良くないことばかり。そのため、しっかり落とすようにと美容関係の記事には書いてありますよね。実際、油性でできている化粧品は、油分と界面活性剤、その他でできているクレンジング剤で良く落ちます。しかし、この界面活性剤の使い過ぎで肌のバリア機能が落ちてしまっている可能性も。
界面活性剤のはたらきとは?
本来、油と水は混じり合わないもの。界面活性剤は油分とプラスされることによってメイクを浮き上がらせ、水と乳化させて落とす作用があります。ちなみに、油分、界面活性剤、水の配合量によってメイククレンジング剤のテクスチャーも変わってきます。
クレンジングの種類 | 特徴 | 刺激度 |
---|---|---|
シートタイプ | 油分が含まれておらず、界面活性剤で直に肌をふき取る | 強 |
オイルタイプ | 油分よりも界面活性剤の分量が多い。液体なので肌になじみやすく、洗浄力も強い | 強 |
ジェルタイプ | 透明なジェルは界面活性剤を少し固めになるように配合されたもの。水性のものは刺激がやや弱めにできている | 中 |
クリームタイプ | 油分が多めで肌にやわらかく伸びる。ただし、落ちているのか分かりにくいという声も | 中 |
ミルクタイプ | 水分が多く、メイクとなじむのに時間がかかる。そのため大量に使ってしまうことも | 弱 |
メイクの濃さによって、使うクレンジング剤を変えるのは基本。そして、オフする時には量をケチらずたっぷり使うことも必要です。なぜならメイクを落とす、ということは肌にのせてこする、という行為が必ず必要になり、摩擦が起きやすくなるため。
そして、角質層に界面活性剤などが多くふれることで、層の中の脂質が流れてしまいやすくなります。そういう意味では、じっくり時間をかけて落としています、という人も注意が必要なようですね。
(その⒉)もちろん洗顔もしっかりと?!
同じように、洗顔することも乾燥肌をまねく行為といえます。肌の表面には皮脂はもちろん、古い角質やホコリなど汚れがついているため、洗顔は大事なことです。それでも角質層は約0.02mmほどの厚さしかないため、必要な水分やセラミドも抜けやすいのです。
こんな洗顔法をしていませんか?
- 泡立て方が足りない・・・・・・指と肌の間に摩擦が起こりやすくなり、毛穴の中の汚れも取れにくくなる
- すすぎ方が足りない・・・・・・特に髪の毛の生えぎわ、あご、小鼻の横などに残りやすい。洗顔料が残り、肌に負担になる
- 時間をかけすぎ・・・・・・肌の上にずっと洗顔料を置いておくのは×。理想は1分~1分半で洗顔をすませること
- 洗顔の回数が多い・・・・・・1日3回が限度。皮脂の分泌を待たずに何度も流してしまうと、バリア層からの成分流出も多くなる
そして、角質層を傷める最大の原因は、顔をタオルで強くふいてしまうこと。タオルを肌に当てて、上下に動かすだけでも摩擦が起きてしまいます。タオルにそっと水分を吸い込ませるような感覚で、やさしくふきとりましょう。
生活習慣
肌の色、ツヤで体調の良し悪しが分かるように、普段の行動、習慣によって肌の状態は大きく左右されます。肌は本来修復機能があり、ベストの状態になろうとする、ということはお話しました。しかし、外側からの要因である大気汚染や紫外線、乾いた空気などに常に肌はさらされてしまいがちです。加えて内側からも肌に良い栄養が回ってこなければ、肌再生のリズムは容易に崩れてしまうことに。「お肌に悪い」といわれる物事にはどのようなものがあるか、あらためて確認しておきましょう。
睡眠不足
普段、睡眠時間がバラバラで、特に平均で6時間半以下しか眠らないという場合は注意が必要です。なぜなら眠り始めて3時間も経つと成長ホルモンが分泌され、肌再生に大きな影響を与えるため。成長ホルモンは血液に乗って体の各器官に送られる性質がありますが、充分に睡眠を取らないと流れがとどこおります。起きている間は血流が脳に集中しているため、眠りに落ちてから約6時間かけて肌や内臓の細胞を修復していく作業の効率が落ちてしまうそう。
タバコ
肌には毛細血管がはりめぐらされています。その役目は、
- 肌になる細胞へと栄養やホルモンを届ける
- 老廃物や二酸化炭素を受け取って静脈へと流す
など、新陳代謝に大きく関わっています。
タバコに含まれるニコチンは血管そのものを収縮させるため、血のめぐりを悪くします。また、一酸化炭素が赤血球と結合して血管内は酸素不足に。有効成分が細胞のすみずみまで行き届きにくくなるので、顔色が悪くなったり、冷えも起こりやすくなるそう。また悪い成分を除外しようと活性酸素が発生、細胞が傷ついて老化に傾いてしまいます。
食事
お腹がすいた時にはコンビニやファーストフードなどですぐに食事ができて便利ですよね。ですが、現代は栄養を伴わずカロリーだけが多い、という俗にいう「エンプティーカロリー食」に偏りやすいといわれています。特に同じものばかり食べているという人は肌にも悪い影響が。
炭水化物 お菓子だけ | 血糖値の上下動が激しくなって疲れやすくなり、肌のくすみなども起こりやすくなる。糖分がたんぱく質とくっついて黄ぐすみなどを起こす肌糖化にも要注意。また、ビタミンが取れないので貧血気味にも。 |
野菜だけ | たんぱく質が不足しているため、うるおい成分であるコラーゲンやエラスチンなどが生成されず、シワやたるみなどが目立つように。ツヤのある肌、髪の毛には肉などのたんぱく質が必要。 |
肉食だけ | 食物繊維が足りなくなり、便秘などをひき起こす。便秘になると有害物質が血液にのって全身をまわることになり、皮脂過剰になることも。 また、体臭もキツくなるという報告もあり。 |
ストレス
ストレスが肌に良くない、とよく聞かれます。実際はどうなのかというと、自律神経を介して影響があることが分かっています。
副腎皮質ホルモンが分泌 | 脳の下垂体から指示が送られて出るホルモン。呼吸が早くなる、血圧が上がるなどのストレス反応を出す。 交感神経を活発にさせ、神経伝達物質がスムーズに行き渡らないなどの弊害が出てくる。 その結果、同じく神経細胞のひとつである肌の色素細胞にも影響が出て、バリア機能が崩れてしまう。 |
女性ホルモンのバランスが 崩れる | 同じく脳の下垂体から卵巣へと指示が出て分泌される女性ホルモン。 生理周期に合わせてエストロゲン、プロゲステロンが分泌されるが、ストレスで量が減ったり、または過剰になったりする。 すると、皮脂分泌が増えてインナードライ肌になったりと肌に影響が出てくる。 |
血行不良になる | 肌の毛細血管に栄養が届きにくくなり、ターンオーバーが乱れてくる。 肌細胞が未熟な状態のまま上がってきて、充分に保湿成分を作ることが困難に。 あるいは角質層が厚くなってしまい、くすみなどが起きやすくなる。 |
加齢
残念ながら皮脂や体の中にある保湿成分は歳を重ねるごとに減ってきてしまいます。ただ、男性はそれほど皮脂が減る=乾燥に悩むという人が少ないように見受けられますよね。その理由は、男性ホルモンにあります。
女性でも思春期の頃は男性ホルモン分泌が活発なので、皮脂が充分に分泌されます。逆に、過剰になってニキビに悩まされることも。しかし加齢によって、皮脂分泌を抑制するエストロゲンの量が減ることなども加わって乾燥しやすくなります。
一方、肌の水分量に関しては、一番体内に多い時期は赤ちゃんの頃。水分も一生を通じて減少していきますが、40代になるとセラミドなどの油分も一緒に減少し始めます。
冬は乾燥の要注意期間
肌は、湿度や紫外線の強さなど気候に影響を受けやすいもの。特に冬は空気が乾燥しているため、日ごろから肌のカサつきが気になる人はさらにケアが必要になります。
汗が出ず皮脂分泌が少なくなるため、肌がより乾きやすくなるんですね。さらに、乾燥肌は湿度に限らず、気温の低下も影響します。寒さは体の血行不良をまねき、肌への血流量が減ってしまいます。また、日照時間が短くなることから脳内物質のセロトニンの分泌が少なくなり、自律神経の乱れが肌荒れにつながるのだそう。




実は夏も危険が一杯
夏は湿度が高めで汗も良く出るため、一時的に乾燥からは逃れられるようなイメージがあります。しかし、実際は、
- エアコンによる室内の空気の乾燥
- 紫外線による肌ダメージによる乾燥
という深刻な問題があります。
なんでも、湿度20%の室内に半日もいるとセラミドなどの角層細胞間脂質の配列が乱れ、水分量がみるみる減ってしまうのだそう。
エアコンはなぜ肌に悪い?
夏場は発汗によって肌にうるおいを与えているような「錯覚」をおぼえることがしばしば。
その状態で冷房が効いている部屋に入ると(乾燥が進んで湿度が20%以下になっていることもあり )、一気に汗がひいて心地よいと体は感じます。また暑い外に出れば汗をかき、肌がうるおったように感じる・・・そしてまた冷気にさらされ、これを繰り返すと肌表面は大きな負担がかかります。また、夏場はベタつきを嫌ってさっぱりタイプの化粧水などでケアを済ませてしまう人も多いよう。
こうして、肌は内側からのうるおいを求めてどんどん乾燥し、角質層もはがれやすくなってしまうのです。
紫外線は乾燥肌に悪い?
紫外線を浴びることはシミ、しわを作るだけでなく肌の乾燥をもまねきます。なんと、20~30分紫外線にさらされているだけで水分量が下がってしまうという報告があるほどです。すると、バリア機能も弱まってコラーゲン、エラスチンなどの生成がうまくできなくなることに。乾燥が進んでしまい、ゴワゴワとした手触りになってしまうのです。
また、加齢によって肌が黄色っぽくなる「黄ぐすみ」は紫外線の蓄積によるものなのだそう。真皮にあるたんぱく質や脂質が酸化され分解した物と結びつく、いわゆるカルボニル化という現象で起こります。
子供の乾燥肌
子供の肌は大人に比べてコラーゲン量も多く、キメもそろっていてモチッとしています。それでいて、皮膚の厚さは大人の1/2ほど。薄く張った表皮のうちにたっぷり水分を包み込んでいるんですね。
ところが、角質層が薄いということはバリア機能もまだそこまで成熟していません。そのため、外部からの細菌、ウィルスなども侵入しやすく湿疹などもおきやすいのです。
さらに、汗はかきやすいですが皮脂分泌量は大人に比べて少なめ。肌が弱いからと念入りにタオルでふいたり、すぐにシャワーを浴びさせたりするとさらに皮脂は分泌されにくくなります。結果、乾燥が進んでしまうこともあるようですね。
アトピーなど皮膚の炎症にも注意
また、肌の乾燥は子供のうちにアトピー性皮膚炎になってしまう原因にもなるようです。まだ異物に対する抵抗力が弱い肌、特にアトピーになりやすい体質の子の皮膚はとても無防備。そこにアレルギーの元となるアレルゲンが付着、侵入することで発症する確率は上がります。また服の裏地などがかゆくてかいているうちに、アトピー誘引物質が皮膚に入ってしまったという例も。
肌の乾燥を防止する方法
健康的でみずみずしい肌は、角質細胞がきれいに並び、その間に細胞間脂質、NMFが適量に含まれていること。そして、皮脂量も多すぎず、少なすぎずというのが理想です。
ただし、メイクをしている、太陽の下を外出する、など、生活していく以上は乾燥の危機からはまぬがれません。加齢によって、保湿成分が減ってしまうことも分かりました。
そこで、乾燥を進めないために最大限にできることを考えてみたいと思います。毎日、少しずつ気をつけるだけでも肌コンディションは整っていきますよ。
顔の乾燥対策
(⒈)洗顔
メイクの成分は油でできているため、クレンジング剤で落とさないと肌に残ることになります。充分に落とし切れていないと角栓に汚れがたまってニキビができたり、毛穴が大きくなってしまったりと良くありません。しかし乾燥肌の場合、洗いすぎも刺激になってしまうことに。それではどうすれば良いかというと、やはり肌に負担が少ない洗顔料で洗うのが一番。
おすすめその1. クリームタイプ | 油分が多いので、角質層が乱れた肌の当たりがやさしい。 界面活性剤は少なめで、オフしている時も肌が乾きにくい。 |
おすすめその2. 乳液、ミルクタイプ | クリームタイプより油分は少し劣るものの、水になじみやすく洗い流しやすい。 刺激も弱いので普段のメイク落としにぴったり。 |
- アイメイクなどはきちんと専用のリムーバーを使って、コットンなどで優しくふき取りましょう。
- アイラインなどは、まつげが生えているラインの上下をリムーバーをふくませた綿棒でなぞるようにオフします。
もしクレンジングを使ってもメイクが少しだけ残ってしまっていたら?という場合も大丈夫。ダブル洗顔をしましょう。その際も刺激が弱い洗顔料を使うのがポイントです。
おすすめその1. 固形せっけん | 無添加のものがおすすめ(ただし、メーカーによって成分が加えられているのにも関わらず「無添加」とされているものも)。 添加物が入っておらず泡立てやすいのが特徴。 残ったメイクは流せて、余計な油分までは落としすぎない特徴がある。
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おすすめその2. フォームタイプ | せっけんで洗うと洗い上がりが突っ張って、痛いというような乾燥肌さん向け。 油分が程よく配合されているしっとりタイプというような種類もある。 洗い上がりの肌にあえて薄く、油膜が残るしくみになっている。 |
いずれも、指で肌に触れないように洗うことが大切です。
それには、
- 泡立てる・・・・・・両手の中で泡が弾力を感じるほどきめ細かく、たっぷり泡立てる
- 転がすようにして洗う・・・・・・肌、毛穴の汚れは細かい泡に吸着されます。手早くコロコロと泡を動かしましょう。
徹底してお肌を摩擦しないソフトな洗い方をこころがけることで、保湿成分の流出を少なくできます。すずきも、こめかみやあごのライン、など隅々まで流すようにぬるま湯で。
洗顔料なし、水だけで洗うのは有り?
寝ている間に汗や皮脂が出ているため、朝も洗顔料を使って汚れを落とすのが正解、とされている例もあります。ただし、乾燥が気になる肌は少し別。思い切って朝の洗顔はぬるま湯ですすぐだけ、という方法も試してみてくださいね。
その理由は、夜間、睡眠中は成長ホルモンが角質層の脂質、水分などを補修していることから。約6時間かけてやっとバリア機能を修復し終えたところに、洗顔による刺激が加わるとせっかく積み上げた肌レンガもまた脆弱になってしまいます。
基本的に、夜は昼間つけた日焼け止めやメイクを落とすため、ややしっかりめに。朝は油分を残しながら、さらに保湿、をこころがけるとお肌に優しいんですね。
(⒉)化粧水
化粧水、という字の「水」に注目しても分かるとおり、水分が足りなくなりがちな肌には化粧水は欠かせないもの。洗顔の後で化粧水を使うことで、角質層を柔らかくしてうるおい成分をを浸みこみやすくするのです。そう、化粧水だけで済ますのは危険。次に行う保湿がじっくり行われるようつなぐ、という大切な役目も兼ねているんですね。しかも分子が小さいので乾燥が始まる肌によくなじみ、つけた時に「気持ちいい」と感じることができます。
しかし化粧水自体にもしっとり、さっぱりなどタイプ別の有効成分が含まれているため、選び方も少々迷いますよね。
セラミド | 肌細胞の隙間にある保湿成分の4割を占める。水をつかまえて挟み込む性質があり、保持能力が高い |
レシチン | 大豆から取れる成分。セラミドのように水をサンドイッチして保持する性質がある |
コラーゲン | 真皮に存在する物質で、細胞同士を結びつけてハリ、弾力を持たせる 肌に塗ると真皮には届きにくいが水分を逃がしにくくする |
ヒアルロン酸 | 約600倍もの水を吸着するという、ムコ多糖類という粘り気のある物質。 コラーゲンや、コラーゲンを束ねている繊維状のエラスチンの隙間を埋めている |
成分によっては自分の肌に合う、合わないなどがあるため、まずはお試しで色々と種類を選んでみても良さそうです。
(⒊)美容液
有効成分がぎゅっと濃縮された美容液は、しわやクマ、ニキビなどの肌の悩みに合わせてチョイスするのが一般的です。基本的に20代の肌には必要がないといわれていますが、肌トラブルがある以上制限はありません。乾燥によってキメが荒くなってしまった肌をうるおすために、有効な成分を取り入れたいですよね。
細胞間脂質の約半分を占めるセラミド。外側から塗れば即効性が感じられて、肌も少しずつ水分を貯蓄していけるようになります。いくつか種類やテクスチャーなどが分かれているため、購入する時はチェックしてみてくださいね。
セラミドの種類 | 由来 | 特徴 |
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天然セラミド | 馬などの動物の脊髄などから |
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植物性セラミド | 米やトウモロコシ、大豆、コンニャクなどの植物 |
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ヒト型セラミド | 酵母 |
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合成セラミド | 石油などの原料 |
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(⒋)乳液、クリーム
化粧水で水分を補給し、美容液で有効成分をしみこませたら、最後に油分を補いましょう。
オイリー肌の人や思春期の皮脂分泌が活発な肌には、そこまでスキンケア用品を駆使する必要はないかもしれません。しかし、特にバリア機能が低下して乾燥している、また水分、油分ともに少なくなる40代以降の肌には、有効成分を閉じ込めるためにも仕上げには欠かせません。
乳液のほうが液体に近い理由は、水分と油分の配合バランス。乳液のなかにはセラミドが入っているものもあり、しっとりとしているものから、割合さらっとしたテクスチャーのものも。
カサつく目元、口元だけクリームを塗るという方法もあります。特に乾燥肌の場合、セラミド、ヒアルロン酸の他、以下の保湿成分が入ったものを使うと効果的です。
保湿成分の種類 | 特徴 |
---|---|
グリセリン | アルコールの一種で、無色透明の液体。保湿成分が高く、化粧品に配合されている |
コンドロイチン | 角質層の細胞間にもともとある成分。ヒアルロン酸と構造式が似ていて、角質層の水分吸収率がより高いといわれている。さらに保湿の持続時間も3倍長いことが判明 |
プロテオグリカン | 同じく人間の皮膚や軟骨にもある成分。保湿効果はヒアルロン酸の130倍といわれ、ヒアルロン酸と結びつく性質がある |
リピジュア | もともとは医療用の人間の皮膚(細胞膜)をつくる過程で生まれた物質。 人工成分にもかかわらずヒアルロン酸の約2倍の保湿効果があり、洗い流しても角質層にしみこんでうるおいが持続する |
この化粧水→美容液→乳液、またはクリーム(同時使いも)でしっかりお手入れをすると4日ほどで角質層の細胞は育ってくるそう。
もし乾燥がひどく、化粧水がしみるという時は直接クリームをつけてもOK。必ずしもライン使いをする必要はなく、肌のコンディションによって量なども使い分けてみてくださいね。




体の乾燥対策
顔だけでなく、気がつくとカサカサしてくる全身の乾燥も気になるところ。特に冬場になると湿度が低下して、肌から水分蒸発が進みやすくなります。ところが、カサつきがちな体の部分は服におおわれているところが多いよう。空気にあまり触れていないのに乾燥しやすいのは、体のほうにも原因があるようです。
特に
- すね
- 背中
- 腕
などはもともと皮脂分泌が少ないため、バリア機能も弱くなりがち。そのため、体の一部分だけでも乾燥肌になりやすいのです。
顔の皮膚には美容液などさまざまなスキンケア用品がありますが、体の皮膚のケア方法も知りたいですよね。
乾燥肌の人の入浴方法
お風呂は、乱れた角質層をお湯にひたすことになるので多かれ少なかれ肌には刺激になります。逆に言うと、乾燥している肌の内側に水分を送るチャンスタイムとも言えそう。皮膚をやわらかくするので、保湿成分をしみこませやすくなります。以下のようなことを頭に入れておくと、うるおい肌に近づけそう。
アルカリ性のボディーソープは使わず、「弱酸性」または「セラミド入り」の物を使う。もしくは固形せっけんを使うと良い。
体についた汗、ほこりはもともと水溶性なため、実は流すだけでも汚れは落ちる。
高温だと皮膚をふやかして皮脂や保湿成分が流れやすくなってしまう。39~40℃くらいのぬるめの設定が肌にやさしい。
お風呂から上がったあとは特に水分の蒸発が激しいため、できれは脱衣所に保湿ローション、化粧水などをスプレータイプのボトルに入れて置いておくと良い。タオルでふいたあと、すぐに顔や体にプッシュ。
体の保湿、スキンケアはどうしたらいい?
ローションやクリームをつけても肌がピリピリする、またはうるおいが足りない気がする、という場合は、もしかすると、市販の保湿成分が肌に合っていないのかもしれません。乾燥肌だけで、と尻込みせず皮膚科の門をたたいても良いでしょう。
一般向けの保湿剤とは違い、きちんと肌の状態を見て、症状の進行に合わせた物を処方してもらえます。
種類 | 主な商品名 | 効果は? |
---|---|---|
白色ワセリン | プロぺト、サンホワイト | ワセリンとはもともと、石油の成分である炭化水素類の混合物を精製したもの。その純度を高めたものが白色ワセリンで、プロペト、サンホワイトの順に高純度になる。 つけても刺激が弱く、荒れた皮膚からの水分蒸発をふせぐ |
尿素クリーム | ウレパール、ケラチナミン | 尿素は体の中にある成分でもあり、天然保湿因子のひとつ。水と結びつきやすく、角質内を補水する。角質層がケバ立ってガサガサになった肌を少し溶解する効果もあるので、表面を均一にする効果も |
ヘパリン類似物質 | ヒルドイドソフト軟膏、ヒルドイドローション | 通常の肌ケアに使いたいと熱望する人も多い、ヘパリン類似物質系の保湿剤。特にヒルドイドは保湿力があり、肌の奥の血行を良くするためターンオーバーも早く活性化される。 やけどの跡やきず薬代わりにも使うことも |
食べ物
乾燥肌は外側からのケアが大切ですが、もっと基本的なことをいえば、肌細胞を丈夫にすることが一番。体の細胞は食べ物から摂る栄養でできています。肌の保湿成分においても
- 皮脂膜、セラミド ・・・・・・必須脂肪酸
- 天然保湿因子・・・・・・たんぱく質(アミノ酸)
など、角質層の大部分もケラチンというたんぱく質でできているほど。
いくら水分、油分を肌から吸収させても、中身がぎゅっと詰まって健康な細胞のみずみずしさにはかないません。さらに肌細胞が元気だと、ターンオーバーも正常化されてどんどん新しい肌に生まれ変わることになります。
その一部をご紹介します。
アボカド | 細胞膜、ホルモンを作る脂肪酸が豊富で、良質なセラミドを作る原料に |
サーモン | 必須脂肪酸に加え、抗酸化作用にすぐれたポリフェノールであるアスタキサンチンがたっぷり |
くるみ | 肌にハリやうるおいを与えるα‐リノレン酸(オメガ3 )が豊富。水分代謝も良くする |
納豆 | 大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲン代謝をうながし、水分量が豊富な肌をつくる |
パプリカ | 脂溶性のビタミンAを持ち、ターンオーバーのサイクルを整える。また調理してもこわれにくいビタミンCを保有 |
一方で、肌をどんどん乾燥へと導いてしまう食材、食べ方もあります。身近で手が出やすいものばかりなため、ほとんど無意識にこのような食生活になっている可能性も。
インスタント食品 | 添加物、トランス脂肪酸などは体内の処理機能を多く使うため、新鮮な栄養を肌に送りにくくなる |
糖分の多いもの | 砂糖たっぷりの甘いものなどの分解は、体内のミネラル、ビタミンなどが使われる。肌糖化なども招きやすくなる |
アルコール 冷たい物 | 内臓の冷えや血管の収縮により、肌細胞に栄養を送る血液が流れにくくなる。 また、アルコールには脱水作用があり体内の水分も減りやすくなる |
生野菜 | 摂りすぎは同じく体を冷やす原因になり、脂質が不足しがちで肌のうるおいが減ってしまう |
- セラミドが含まれているという食材はブロッコリー、小麦胚芽、とうもろこし、こんにゃくなど。
- たんぱく質をビタミンCと一緒に摂ると、コラーゲンの生成が進むことが分かっています。
乾燥をふせぐ効果のある栄養素、それが多く入っている食材を取ることで、肌が落ち着いてきそうですね。
部屋の湿度対策
たとえば夏は外を歩けば紫外線が強く、屋内でも冷房が効いていたりします。また冬になれば、空気が乾燥して湿度も平均40%以下の日々が続きます。けんめいに保湿をしても外部的な要因があれば肌は乾きやすく、美肌づくりにはなかなか過酷な毎日といえますよね。
その中でも、できるかぎり湿度コントロールをしてお肌を守っていくにはどうすれば良いのか、解決策を挙げてみました。
加湿器 |
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洗濯物を干す |
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お風呂場のドアを開ける |
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電気ストーブ、 コタツはなるべく使わない |
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乾燥肌のかゆみ対策
肌の乾燥が進むと、おそってくるかゆみ。角質層が荒れている、というのが原因にありそうですが、なぜこんなに肌が過敏になってしまうのでしょうか。一度かくと、どんどん悪化してしまうということもあり、すぐに治したい!という思いは切実ですよね。
かくとかゆみは悪化!かくのは我慢して
なぜ乾燥肌はかゆくなるの?
バリア機能が弱まって、角質層の間を保護するセラミドやNMFが少ないところに刺激が加わるため。
肌がかゆみを感じるワケ、もう少し詳しく!
実は、かゆみを感じる神経線維、というのが真皮~表皮にわたって存在しています。乾燥がすすむと、表皮にあるケラチノサイトという細胞からNGF(神経成長因子)という神経を発達させるたんぱく質が放出。かゆみ神経は角質層のかなり上のほうまで伸びてきてしまいます。
結果的に外側からの刺激と、神経が触れてしまうことで症状が起きてくるんですね。
しかも、かけばかくほど、かゆみは増します。
- 普段からお風呂場でナイロン製のタオルで体を洗っている
- ムダ毛をかみそりで処理している
など物理的に肌の表面を荒くさせている事を例に挙げると分かりやすいです。
なるべく摩擦を生んでしまうような物から肌を遠ざけることが、コツになってきますね。
- お風呂の温度は上げすぎない、また入浴時間は15~20分以内に
- ウールなどの化学繊維の服よりも、コットンなどの肌あたりの良い服を着る
- お酒や辛い物などは肌の表面の温度を上げてかゆみをうながすので控える
といったことをこころがけてみましょう。そして何より、なるべくかくのは我慢して保湿を忘れないことが大事です。
かゆみ止めを使う
それでも耐え難いかゆみ。かくと少しおさまるような気がして、やめられないという人もいます。やがて肌は赤くなり、粉をふいた状態に。悪化すると、湿疹ができて「皮脂欠乏性湿疹」の症状が出てくることもあります。こうなると早めにかゆみ止めを塗って症状をおさえることが必要になってきます。
商品名 | 主な成分、効果など |
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オイラックスソフト |
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ラナケインクリーム | ジフェンヒドラミン他、局所麻酔剤にも使われるリドカイン配合 |
メンソレータム ADクリーム | ジフェンヒドラミン他、血流を改善して治りを早くするビタミンE誘導体が配合 |
なかでも、ジフェンヒドラミン塩酸は多くのかゆみ止めに配合されています。元はアレルギーなどを引き起こすヒスタミンを抑える作用があり、かゆみ神経を静める役割があるそう。
またドラッグストアや皮膚科でも処方される「ワセリン」は荒れた肌をうるおして、塗っても刺激も少なくおすすめです。
湿疹のある場合
かゆみ止めは、文字通り敏感になった肌を静めるのは有効です。しかし、かきすぎて赤く腫れたり湿疹ができてしまった場合、ステロイド剤を使ったほうが治りが早いもの。ただ「ステロイド剤?あまり良い印象がない」……というイメージがあるのも確かかもしれません。
ステロイド剤を使うと、体に悪いのでは?
体の部位によって吸収率が違うため、ステロイド剤の作用は強~弱でランク分けされています。
- I群・Strongest・・・・・・最強
- II群・Very strong・・・・・・非常に強力
- III群・Strong・・・・・・強力
- IV群・Medium・・・・・・中程度
- V群・Weak・・・・・・弱い
一般的に首から下に使用するステロイド剤は、多くはMedium~Strongクラス。Strongといっても全体の中では最強ではありません。
強いものを使いすぎると皮膚がうすくなってくるという事例もあるようですが、Strongクラスで月に30~50gの使用を超えなければ安全な範囲。しかも局所的に使用するので、皮膚に蓄積する、骨が弱くなるといった副作用なども認められません。
薬名 | ステロイド作用の強さ | 主な成分、特徴 |
---|---|---|
メディクイック軟膏 | 中(Medium) |
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フルコート | 強(Strong) |
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テラ・コートリル軟膏a | 弱(Weak) |
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かゆみと湿疹がある場合は、ステロイドと抗生物質、両方が配合されている薬を用いるほうが効果があることが分かります。
- 使用方法・・・・・・1日に2、3回患部にやさしく塗ります。化膿している場合は軟膏を塗ったあとにガーゼでおおうなど処置をすると良いでしょう。
- 注意点は?・・・・・・ステロイドはあまり肌につけたくない、という思いから通常よりも少量しか塗らないという人も。治ってくるにつれ塗る回数も減らしていくので、きちんと容量を守ったほうが治りは早くなります。
また、市販で買った薬でステロイド量が不明なものなどは、医師に相談してみることも必要です。
乾燥におすすめプラセンタサプリ3選
肌の乾燥を防ぐには、細胞間皮質の流出を抑えて、水分蒸発も最小限にすること。それには、表皮にあるセラミドはもちろん、その奥にあるヒアルロン酸も充分にたくわえなければいけません。食事や外側からのケアでもある程度はカバーできますが、体にある保湿成分を内側から「生成する」方法もあります。こちらでは、そんな肌再生に有効なプラセンタのサプリについてご紹介します。
プラセンタが肌の乾燥に良い理由
プラセンタは、主に動物の胎盤から採れるエキスのこと。胎盤、と聞くとそれだけで抵抗が生まれてしまう人もいるかもしれませんが、肌に良い成分が濃縮されています。もともと母親と赤ちゃんをつないでいる胎盤は、人間の体をつくるのに必要なたんぱく質、脂質、糖質、ビタミンを始めさまざまな栄養がたくわえられているもの。
その中でも肌に関して注目すべきはアミノ酸も豊富だということです。
アミノ酸は皮膚のみならず、髪の毛なども作る原料になります。くわしくは、角質層にある天然保湿因子、NMFやコラーゲンなど。特にコラーゲンは肌に塗っても分子が大きいため、うまくしみこみません。ところがプラセンタサプリのようにアミノ酸を体内で分解し、吸収すれば細胞の中にしっかり組み込めることになります。
その他、プラセンタには成長因子があります。少量でも細胞を増やし代謝を良くするたんぱく質のことで、医学会でもおおいに注目されているものです。
その種類は、
EGF (上皮細胞増殖因子 ) | 肌表面の細胞を活性化させる |
FGF (線維芽細胞増殖因子 ) | 真皮にあるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を増やす線維芽細胞を活性化させる |
他にも肝細胞増殖因子 (HGF)や神経細胞増殖因子 (NGF)他、10種類以上もあります。
プラセンタは抽出される胎盤の、元の動物の種類によっても少し違いがみられるのだそう。その特徴などをとらえながら、おすすめできるサプリを3つご紹介します。
うるおい女神マルチプラセンタ
CMでもおなじみの湘南美容外科とシーオーメディカルが生み出した商品。プラセンタの中でも効果が高いといわれているのは、この商品独自の技術で「発酵」させているから。アミノ酸はもちろん、保湿成分を細胞の必要な箇所に結び付ける働きがあるシアル酸(ツバメの巣 から抽出)の働きもぐっと高められているのです。
もちろん、EGFやFGFも含まれているので効率良くうるおい肌を作ってくれそうですね。鉄、コエンザイムQ10や亜鉛など、女性には必要必須な栄養素もバランス良く配合されていて、エイジングケアを考える年代の人にも人気です。
- 肌が目に見えて明るくなる!いままで飲んだプラセンタサプリで一番良かったです。 小粒なので飲みやすく、なんといってもあの独特な匂いがない! 有名な湘南美容外科さんと共同開発だから安心だし、1日あたり3粒、150円ほどなのでお値段も良心的で続けやすいのも◎ 仕事で疲れてて、夕方くらいに飲んだ時に、くすんでいた肌色が明るくなってびっくりしました!! 飲み忘れが激しい私は、3粒まとめて1日のうちの気付いた時に(笑) というゆるい飲み方をしていますが、摂取し始めてから圧倒的に化粧ノリが良くなった気がします。 継続して使用したい商品(*^^*)
光を受けての劣化をふせぐため、カプセルの外側は茶色に加工されています。現役の美容外科の医師、140名の声と、来院した患者さんたちの意見を存分に取り入れているということで効果もお墨付きですね。お値段もリーズナブルでうれしい限り。
プラセンタの種類 | 豚:プラセンタの中ではもっとも数も多く、知られているもの |
飲みやすさ、おすすめ度 | ★★★★★ ソフトカプセルタイプで、特有の匂いなども感じられない。鮮度はピカイチ |
価格 ・容量 | 6,500円(税抜)・1ヵ月分90粒入 |
インナーリフティアには、プラセンタ成分が100mg、肌の弾力を保つ成分のひとつであるコラーゲンも1,000mg含まれています。画期的なのは、初、ともいえる植物性のプラセンタが使われていること。メロンの胎座と呼ばれる、種の周囲にある栄養分が豊富な箇所から抽出されています。豚プラセンタに比べてアミノ酸の栄養価が上回っていることが実験で分かっており、最新技術によって高品質な部分だけ抽出されているのだそう。
コラーゲンとエラスチンも含まれているので、新しい細胞と保湿密度を生み出し、高めてくれるのが分かりますね。他にも1日に必要な量を補える鉄9mgが配合されているので貧血予防にも良さそう。
- 疲れ顔解消で血行の良い肌に貧血気味の私に必要な「鉄」が含まれている、コラーゲンサプリ♪ 鉄分のサプリってキツすぎて、単体では飲めなかったのですが、これは手軽に摂れて味も美味しい…♪これを飲み始めてから朝から「疲れ顔…」という日が減りました♪ 1ヶ月分をちょうど飲み終えて好印象だったので、お得用を買ってリピ決定です。
- 肌が喜ぶ成分がぎっしり!美容にいい成分がたっぷり入っていて手軽に取れます。味も美味しい! コラーゲン・植物プラセンタ・ヒアルロン酸・エラスチン配合で鉄も入っているのがとても良いと思います。食べ始めてから肌の調子がいい感じがしました。
サプリは毎日継続して飲むものなので、匂いが気になったり味もイマイチだと少々つらいもの。このインナーリフティアは顆粒タイプでピーチヨーグルト風味です。常温でも持ち歩けるのでいつでも気軽に飲むことができますね。しかも、乾燥肌の人はうれしい、保湿効果に特化した成分が詰まっています。
プラセンタの種類 | 植物:メロン胎座から抽出 |
飲みやすさ、おすすめ度 | ★★★★ マスキングされたプラセンタと、コラーゲンの粒を均一にすることで飲みやすくなっている。 水なしでもOK |
価格 ・容量 | 4,860円(税込)・1.8g×30包/1日1包目安、約1ヶ月分 |
海外では豚や馬よりも羊プラセンタのほうが有名なのだそう。このセルセラのプラセンタも羊の胎盤から抽出されており、その成分構造から人間の体になじみやすいという特徴があります。そのため体に入った際に、異物と察知して現れる発疹などの症例も少ないといわれているそう。
肌への効果はというと、なんと1週間ほどでしっとりしてきた、という即効性の効き目あり。飲み始めて3ヵ月ほどで乾燥小じわが減り、ハリや潤いをキープしているという人が多いようですね。
他にもプラセンタの成長因子の効果がしっかり表れているようで、神経の高ぶりが抑えられ、穏やかに過ごせるようになったという声も。
- 品質、効果ともに信頼がおける!3箱終了した所です。 以前は豚プラセンタ、馬プラセンタなど試してましたが、今イチ実感が得られず、値段は高いものの思い切ってセルセラを使用してみました。 始めのうちはあまり効果は感じられませんでしたが、 一週間経つと肌が今までとは違う感じに。 3ヶ月経った後でもその肌を保ててるのはこのおかげかも。少々お高い物ですが私にはもう手放せません。
お肌のうるおいはもちろん、体が健康でないと本来の美しさは引き出せません。口コミでは、セルセラのプラセンタを飲んでいると、体を動かすのがおっくうでなくなった、二日酔いが軽くなったなど体全体の調子を整えられるといった例も多く挙げられています。顔だけではなく体の皮膚もすべすべになってくるのが分かるそうで、全身の肌細胞が活性化され、ターンオーバーが整っていくようですね。
プラセンタの種類 | 羊:もっとも効果が高い、ヒトプラセンタに近いアミノ酸構造を持っている |
飲みやすさ、おすすめ度 | ★★★★ 粒は少々大きく、匂いが少し気になるといった声も。 ただし GMP基準を確保している海外の製造工場で作られており、本格的 |
価格 ・容量 | 19,440円(税込)・1粒(1740mg)×30粒/約1ヶ月分 |
肌の乾燥はほおって置くと悪化する、早めの対処が◎
乾燥肌は知らず知らずのうちに、こころにストレスを与えるもの。例えばファンデーションがムラになったり、悪化するとかゆみや痛みを感じるなど。
実際、カサついた肌を放っておくとどんどん悪化してしまうので、早めのケアが必要です。それには保湿成分を増やすための食事やサプリ、外気ダメージを抑えるクリームをつける、など乾燥との徹底抗戦が必要なようです。その他は、たっぷりと睡眠を取ること。
そんな、デリケートな肌をいたわり、うるおい肌に近づくための最短コースの手かがりをこちらで得ることができたのではないでしょうか。日中お肌をケアした後、夜~朝にかけても細胞への代謝は行われます。そう考えると24時間、乾燥から肌を守れる生活が送れることが分かり、ふっくらモチモチの肌をキープしていくのも難しくなさそうですね。