目次
- パラフィンって体に良くない成分?
- パラフィンとは?
- パラフィンは医療や美容分野でも使用されている
- パラフィンは体への悪影響はないのか?
- パラフィン(ミネラルオイル)は身近なもの
- ミネラルオイルを使用したくないなら
- パラフィンは安全性の高い成分
パラフィンって体に良くない成分?

パラフィンってお肌に良くない石油から出来てるんでしょう?そんなものが配合されている化粧品は使いたくないって思ってしまいますよね。それでは、どうしてお肌に悪い成分と言われているか知っていますか?石油由来の鉱物油だから……。では、パラフィンが医薬品にも使用されているのはどうしてでしょう。石油が原料になっていて、お肌に悪い成分なのであれば皮膚科などで処方されるのはおかしいですよね。そう考えると頭の中に?がたくさん溢れてきませんか?お肌に悪いと言われ続けるパラフィン(鉱物油)がどうして化粧品に使用され続けているのか、その疑問をスッキリさせてみたいと思いませんか?私と一緒にパラフィンについて詳しくチェックしていきましょう♪
パラフィンとは?





化粧品や医薬品に使われる成分の1つ
パラフィンは大きく分けて2種類あります。ロウソクのようなやや半透明で白い固形パラフィンとホワイト油、ヌジョールと言われているような液状の流動パラフィンと呼ばれているものです。ほぼすべてのパラフィンが石油原油が原料になっていて、石油を蒸留して、精製した成分の事をいいます。
ロウソクの原料になったり、クレヨンの原料やエンジンオイルに使用されるだけでなく、メイクのクレンジング剤や乳液といった化粧品の原料になったり、軟膏などの医薬品にも使用さるなど、私たちの周りに溢れている様々なものの原料として使用され、不自由のない生活を送るために欠かせないものになっています。




パラフィンの性質
パラフィンが多くの製品に使用されている理由の1つに使用しやすいパラフィンの性質にあります。パラフィンは普通の状態で酸化することがなく、揮発もしません。さらに水に溶けることもなく、化学的に安定した成分として知られています。パラフィン自体、分子の量で固体や液体、また気体に変化する炭化水素の1つで化粧品や医薬品に使用されているパラフィンも熱を加えることで柔らかくなったり、固くなったりする性質を持っていて乳化しやすい性質もあるので、軟膏や口紅、クリーム類に使用されているのです。
流動性パラフィンは安全なオイル
流動パラフィンは一般的にミネラルオイルとも呼ばれ、多くの化粧品に使用されているオイルです。酸化することなく、乳化しやすい性質を活かして保護剤、親油性増粘剤などの役割でファンデーションや美白クリーム、口紅、アイシャドウなどに使用されています。水に溶けて欲しくないマスカラなどにも使用され、夏に大活躍する脱毛剤などにも使われていたりします。
お肌の上でものびがよく、密着性もあるのでお肌の表面をなめらかにしてツルツルとした肌ざわりを演出してくれる効果も多くの化粧品に使用される理由の1つです。そんな化粧品や医薬品に使用されるパラフィンはグレードも高く、現在では非常に安全性が高いと言われています。
パラフィンは医療や美容分野でも使用されている


温熱療法に活躍
パラフィンはゆっくりとした熱伝導を活かして、整形外科などの医療分野でも使用されています。腱鞘炎やリュウマチの治療で行われる理学療法の1つ、温熱療法の1つにパラフィン浴が取り入れられているのです。50℃~55℃に温められて液状になったパラフィンの中にゆっくり手や腕などを数回に分けて浸け、ビニール袋で覆いタオルを巻いてゆっくりと温めます。保温効果が持続するので筋肉の緊張を緩和したり、鎮痛作用や新陳代謝促進の効果があり知覚異常・過敏などの治療にも使用されているようです。


エステでも

新陳代謝促進や血行促進の効果があるパラフィン浴の理論はエステなのど美容分野でも多く活用されています。溶けて液状になったパラフィンはどんな凹凸にもまんべんなく密着させることができるので、ネイルサロンのハンドパックで使用されたり、パラフィンパックとしてエステサロンでも施術の項目に入っているところが多いです。
美容分野で使用されるパラフィンには、ビタミンCやコラーゲン、アロマオイル(精油)などが配合されているモノもあり、パラフィンの保湿効果はもちろんのこと、美肌・美白効果、血行促進による老廃物の除去や美容成分の浸透を促す効果もあります。保湿や美肌効果があるパラフィンパックは、Amazonなどでも自宅用のキットが販売されていたります。気になる人はチェックしてみて下さい♪

パラフィンは体への悪影響はないのか?

発がん性があるという噂
石油が原料となっているパラフィンには、発がん性に対する噂がどうしても付きまといます。パラフィン自体が毒性のある炭化水素の1つであるというのも理由にあがります。口から摂取するとシックハウス症候群や肺炎の原因になる炭化水素の1つで、更には大きな分類で分けるとアスファルトなどもパラフィンになってしまうのです。実際に流動パラフィンは国際化学物質安全性カード(ICSC)の中で健康有害性で皮膚に付着した場合は洗い流して水と石けんでよく洗浄するように表記されています。
こういった毒性を一部の自然派化粧品メーカーがネガティブキャンペーンに利用したというのが発がん性があるという噂の発端になっているようです。しかし、アスファルトや工業用などで使用されているパラフィンは精製のグレードが低くい不純物が混ざった状態で、逆に医薬品や化粧品などで使用されているパラフィンは精製のグレードが高く特に精良なものが使用されています。2016年12月22日に更新された国際がん研究機関(IARC)の発がん性リスク一覧の中に流動パラフィンは入っていません。リストの中のおそらく発がん性の成分という分類の中に石油精製が入っていますが、化粧品や医薬品で使用されるものは通常の基準よりも精巧な精製を行っているので、この項目には当てはまらないとも言われています。


敏感肌はアレルギーを起こす可能性
安全と言われている流動パラフィンですが、お肌のバリア機能が低下している敏感肌の人はアレルギー反応が出てしまう可能性があります。というのもお肌は解毒作用がない変わりに免疫センサーとしての役割を持っているため、パラフィンが肌に浸透する段階で肌に入ると危険な異物と判断したお肌が過敏に反応してしまう可能性はゼロではありません。更に肌を保護する役割があるパラフィンのせいでお肌自体が持っているバリア機能が乱れて乾燥肌になってしまう可能性もあります。
そして、密着性の高いパラフィン配合の化粧品を使用した際、そのメイク落とす為には強い界面活性剤配合のクレンジング剤を使用する必要が出てきてしまい、お肌への負担は避けられません。それだけでなく、しっかりと落としきれなかった場合は毛穴が詰まってしまい、炎症を起こして肌トラブルが起きてしまう可能性もあります。

昔は精製技術が低く肌に悪影響もあった
発がん性がある事やお肌に悪い成分として噂が絶えないパラフィンですが、その根強いイメージの原因はネガティブキャンペーンの他にもちゃんとした理由があります。それは、原油事情が悪化していた1970年代まで話はさかのぼります。当時は質の悪い原料を使ったうえに、精製技術も低く不純物が多く残っていた状態の鉱物油を使用して化粧品を作っていました。その使用された鉱物油なかに硫黄化合物や芳香族化合物といった紫外線を吸収する成分も入っていたのです。その不純物が原因になり、油焼けや化粧焼けといった紫外線による色素沈着や接触性皮膚炎から黒皮症といったシミなどの症状が起きたからでした。
精製技術が格段に向上した現在では、99.9%以上の精製度に加えて安全性の試験も行われています。しかし、油焼けや化粧染みといったニュースがメイクを楽しむ女性にとって鉱物油=悪い成分としてのイメージを付けてしまい、その印象が今でも残ってしまっているのです。

パラフィン(ミネラルオイル)は身近なもの

ミネラルオイルは石油由来
パラフィンは石油由来の成分で鉱物油としても、有名な成分です。しかし、鉱物油と聞くと先ほども書きましたが、体に悪そうなイメージが根強く残っています。では、ミネラルオイルと聞くとたちまち体に良さそうなイメージに変わりませんか?実は




ワセリンもその1つ
乾燥対策によく使われ、皮膚科でも処方される白色ワセリンもミネラルオイル(パラフィン)が原料になっています。他にも皮膚科などで処方されるほとんどの軟膏類もベースはミネラルオイルです。直接、皮膚に塗ったり、出血を止めるために出血患部に塗っている医薬品に使用されるミネラルオイル。皮膚の表面に脂の膜を張って肌表面の水分蒸発を防ぐ効果だけでなく、外部からの刺激を防いでくれる効果もあります。稀にアレルギー反応を起こす人もいますが医療用で使用されるワセリンはかなり基準が高く、純度の高いミネラルオイルを使用しているので基本的には安全なものと言えます。




ベビーオイルにも使われている
ワセリンのような意外と身近なものに使われているミネラルオイルは、お肌の敏感な赤ちゃんが使うベビーオイルにも使われています。赤ちゃんのお肌はバリア機能も低くて大人よりも薄い状態で様々な肌トラブルを起こしやすい状態です。過剰な皮脂分泌も行われるので、入浴時などにしっかりと洗浄する必要があるのですが、落としきれなかったりすると黄色いかさぶたのようなものが出来たりします。さらに、3か月を過ぎた頃から急激に皮脂分泌が減少するのでカサカサの乾燥肌になりがちです。そんな時に使用すると効果的なのがベビーオイル。かさぶた状になった皮脂を柔らかくして落ちやすくしてくれたり、カサカサお肌を減少してしまった皮脂の代わりに保護してくれたりします。






ミネラルオイルの安全性
医薬品や化粧品に使用されているミネラルオイルは、それぞれに厳しいグレードの基準があります。更に製品を製造する工場にも規定があり、認定の基準を満たした工場がちゃんとした設備と管理のなかで製造をしているので、現在の化粧品や医薬品に使用されるミネラルオイルはかなり安全性が高いと言えます。

ミネラルオイルを使用したくないなら


使用している商品の見分け方
ミネラルオイルだけでなく、パラフィンと同様の鉱物油であるイソパラフィンも油性成分として使用されたり、エモリエント剤として使用されています。
ミネラルオイル以外の表示名
- 流動パラフィン
- パラフィン
- ワセリン
- セレシン
- 水添ポリイソブテン
- イソパラフィン
- 鉱物油

ベビーオイルは植物性の成分の物もある
ミネラルオイルを主成分にしているベビーオイル。その中でも植物性のオイルを使用した製品もあります。配合されている成分や価格、内容量などを確認していきましょう。
ピジョン ベビークリアオイル

トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル | カプリル酸とカプリン酸の混合脂肪酸がグリセリンと結合したオイル。ココナッツオイルなどに含まれる中鎖脂肪酸と同じ成分構造をしています。油剤として使用 |
エチルヘキサン酸セチル | 別名・オクタン酸セチル。2-エチルヘキサン酸と植物由来のセチルアルコールが結合したオイル。油剤として使用 |
イソステアリルアルコール | 医薬品にも使用される高級アルコールで、植物を原料にしたり油性を原料にする合成アルコール。 |
グリチルレチン酸ステアリル | カンゾウ根エキスの主成分で抗炎症作用があります。 |
スクワラン | 植物・哺乳類などに含まれている成分に水素を配合した成分で皮脂に馴染みやすい天然の保湿剤と言われています。油剤として使用 |
イソステアリン酸コレステリル | ヤシや大豆に含まれている疑似セラミドの一種で保湿効果があります。 |
セラミドNP | セラミド3とも言われる成分でヒト型セラミドの一種で保湿効果があります。 |
- 安心して使えます4/533歳 普通肌 sayyyaさん無着色・無香料。パラベンフリーで胎脂に近い成分使用との事で安心して使えます。 大人が使うスキンケア系のオイルとは異なりサラサラしていて少量でもよく伸びます。
- 乾燥肌にはOK4/5としひで軽度のアトピーです。乾燥肌でカサカサしている所にはOKでした。アトピーのひどい所に試しに塗ってみたらダメでした。
- 1ヶ月の子どもの肌荒れに5/5Amazonカスタマー1カ月の子どもが肌荒れしたため購入しました。 3000円代のミルクを使っていましたが、なんだかんだ言って、このオイルが効きました。 オイルをつけ始めて数日で改善してきました。 付けて少し経つと、すぐにサラサラになり、ベタつきもあまりありません。
- 洗顔に使用しています4/525歳 混合肌 atyako-miさん通常の使い方とは違うのでしょうが…洗顔に使用しています。 洗顔後特有のツッパリ感が嫌で、早く化粧水を塗りたいけれど全身タオルドライして服を着用し、自室でゆっくりスキンケアしたいタイプで焦りたくないので… 泡立てネットに洗顔フォームをつけて泡立て、2-3滴オイルをたらして、もう一度泡立てて馴染ませ洗顔します お風呂上がりは独特のツッパリ感や乾燥している感じが軽減され助かっています

ピジョン クリアベビーオイルのおすすめの使い方

普段から広範囲に使用するとどうしても匂いが気になってしまいます。そこで、乾燥がより気になるカサカサしている部分にだけ使用する方法がおすすめです。少し乾燥している程度の部分にはベビーローションや元々使用している化粧水などを馴染ませるようにしましょう。
髪の毛に使用する人もいますが、多めに髪の毛全体につけるのではなく、ハネが気になる毛先などに1滴・2滴ほど少量を手のひらで伸ばしてからサッとなじませてるようにしましょう。
TVなどで紹介されて話題になったベビーオイルの使用方法ですが、泡がきめ細かくなって洗顔した後もツッパらないと人気の使用方法です。ベビーオイルを1滴、少し泡立てた洗顔料に混ぜて更に泡立てるとクリーミーな泡に。洗顔後のツッパリ感が気になる人はチャレンジしてみて下さい♪
乾燥肌の女性には、今まで使っていたスキンケア用品に1・2滴少量を加えてから肌に馴染ませる方法もおすすめです。
内容量 | 80ml |
価格 | オープン価格 ※店舗によって価格が変動400円~700円 |
パラフィンは安全性の高い成分

パラフィンに対するイメージは少しでも変わったでしょうか?パラフィンにアレルギーが出てしまう人は避けなければいけない成分かもしれませんが、お肌にトラブルを抱えていない人がわざわざ避ける必要が無い成分という事なんです。